南陀楼綾繁さんのワークショップに参加

フリーペーパーのワークショップ

「一箱古本市」発起人でライター・編集者の南陀楼綾繁(ナンダロウ アヤシゲ)さんが講師の「伝える道具、フリーペーパーの設計図をつくるワークショップ」に参加してきました。
進行はやまぼうし文庫さん、参加者4名で約2時間半という、ぜいたくな時間でした。

おおざっぱなアウトラインや写真は、主催の魚沼ブックイズムのFacebookページ(Facebookに登録していなくても見れます)でもご覧いただけます。
ここでは、特に残った言葉や印象を記録します。

目次

フリーペーパーによる表現

いろいろなフリーペーパー、ミニコミ

フリーペーパー、ミニコミ、リトルプレス、ZINE…様々な呼び方があり、また様々な形があります。
新聞、冊子、そしてカードをまとめたものも、ワークショップの対象となる表現の一つ。
部数はどれくらいか、有料か無料か、どうやって読者に届けるか、も設計に含まれます。

設計図を考えるときに大事なポイントは、「誰に向けたものなのか?」。
すると、流通・配布方法や形を選ぶときの判断基準にもなるのです。

やりたいことをどんどんやる

子どもが作ったフリーペーパーと BookBook置賜の冊子

ナンダロウさんが“おもしろい”と解説してくれたフリーペーパーの中にあった、小学生による作品(写真左)。
イラストと、それを描くのにかかった時間が記録されている冊子。
薄いし、白黒コピー…でも、ちゃんと目次はある。奥付もあったかも。

ナンダロウさんは「必ずしも、きれいなもの、読みごたえのあるものだけが表現ではない」といいました。

なんだろう、この小学生の冊子には熱量を感じました。
「これ、ちょっと面白いよね!」という感じ。
いや、本人はもっと自身満々に「面白い!!」と主張しているのかもしれません。
とにかく、魅力的。

冒頭のレクチャーで、ナンダロウさんが挙げた編集者、都築響一さん。
『圏外編集者』の中で、「やりたいことが見つかったら、どんどんやったらいい」と語っているそうです。
その「やりたいこと」が現れた作品だからでしょうか。

自分が魅力を感じるポイントを考える

好きなリトルプレス、フリーペーパー

参加者も好きなフリーペーパー、ミニコミを持参しました。
わたしが持って行ったのは、この3つ。

“なぜ選んだのか?”を紹介する中で、自分が好きなポイントに気づきました。

  • 手書き、手づくり
  • ある地域(限られた範囲)の話題
  • 人(取材対象、作り手)が見える紙面

なんとなく選びましたが、話す・聴くことで、クリアになっていきました。
一人の時は、ノートに書くといいかもしれません。

フリーペーパーを続けること

たとえば「袋雑誌」という方法も

ワークショップでは、それぞれアイデア出しをした後、発表し、ナンダロウさんにアドバイスをもらいました。
「あ、なるほど!」と、よりたのしくなりそうなアイデア。
参加者それぞれ、作りたいもの、表現したいものが違い、聞いていて面白かったです。

一番、自分がやっててたのしいやり方じゃないと続けられない」というアドバイス。
とりあえずやってみて、自分のスタイルを探っていこうと思います。

ワークショップの最後に聞いた「袋雑誌」という企画も、とても面白そうです。
一人でも、人を巻き込んでも、方法はいろいろあるなぁと、たのしくなりました。

最初の「袋雑誌」は、1回しか発行されなかったそうで、それも自由だなぁ…と。
大正時代の話なので、時代の制限もあってのことかもしれませんが。

編集の面白さ

『ヒトハコ』と『nda nda!』

会場で買った『nda nda!』と、以前にヤマボウシ文庫さんから買った『ヒトハコ』。
『ヒトハコ』は、ナンダロウさんが作った、一箱古本市をテーマにした雑誌です。

「一箱古本市」は、会場の谷根千という町を「本」の視点で、編集し直すということだったと話されました。
編集の対象は、メディアだけではないのですよね。

フリーペーパーは、小さく始められるメディアです。
なぜ、紙(印刷・出版)なのか。
SNSで手軽に発信できるようになった現状があります。
しかし、反応や満足感があるのは、手渡せるメディアなんだろうということです。

『nda nda!』は、山形県置賜地域で活動している「Book! Book! Okitama」の冊子。
パッケージも好みです。
「実行委員のひとこと」は、一冊一冊違うのかしら。

『nda nda!』パッケージの中身

池田記念美術館の展示もたのしむ

池田記念美術館のチケットと企画展ポストカード

この日の会場は、イケビ一箱古本市でおなじみの池田記念美術館でした。
ワークショップ終了後は、閉館までの短い時間でしたが、企画展示をたのしませてもらいました。
今回の展示は、文具一机市の際にポスターを見て、興味を持っていたのです。

自由で不思議な世界。
2階にあった「手づくりのノートブック」の展示もとても魅力的です。
ガラスがうらめしいほど。

「かぐわしき風の中で – 猪爪彦一展 -」は、7月18日まで(毎週水曜休館)。
池田記念美術館には、WiFi使えるカフェもあります。

こころに残ったのは、「自由」と「たのしさ」という時間でした。
ありがとうございました。

参考リンクいろいろ

文中にもリンクありますが、まとめました。
文中に言及ないけど、当日の話題に挙がったリンク先も掲載しました。

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