12月9日新潟日報朝刊に、絵本『100万回生きたねこ』で知られる、佐野洋子さんが寄稿された文章「年寄りは年寄りでいい」が載っていました。
佐野洋子さんは、今年70歳。再発した癌と闘っているそうです。
彼女が考える「年を重ねていくこと」についての文章です。
『100万回生きたねこ』もそうでしたが、文章が壮快。
新聞によってはずっと前に掲載されているようで、ネットで検索すると、引用された記事も読めます。
私も一部掲載させてもらいます。
一生の一瞬の光が人生の永遠の輝きである事もある。そして人は疲れる。引力は下からくるから皮膚は下方に向かって落ちて来て、七十年も毎日使えば骨だって痛む。しかし、しわだらけの袋の中には生まれて来て生きた年令が全部入っているのである。
西洋は若さの力を尊び東洋は年令の経験を尊敬し、年寄りをうやまい大切にする文化があった。そして静かに年寄り 年寄りの立派さの見本がいつもいた。私はそういう年寄りになりたい。
コメント
コメント一覧 (6件)
ふむふむ・・・・。
佐野洋子さんの文章、さっぱりしていて、いいですね!
「シズコさん」を注文しちゃいました。
そふぃーさん、
佐野さんの文章、かっこいいです。
ただ、自分が若作りを否定しているかといえば、別です(^^;
無理しない程度に、若作りをしたいと思っております。
ジローさんを筆頭に、最近はお若い方と友達付き合いをさせていただき、
若い気になっているわたし。。。
ちょっと反省させられたのも事実です。
ジローさんはお若いから、OKですよ☆
そふぃーさんの「若さ」は、佐野洋子さんが指摘しているのとは違いますよ。
記事の写真見た限り、佐野さんは「若い」!
佐野さんは、「若さ」を良しとする風潮や世間に対して苦言を呈しているんだと思います。
昔、ヘミングウェイの小説を読んで、銀髪(それは染めていたのですが)に憧れましたが、いざ白髪が目立つようになると、カッコ悪い白髪の入り方…。
それを見る親が可哀想かななんて思ったりします。
ネット検索して文章全文読んでみました。
共感できる部分もあり、
できない部分もあり。
”年齢に負けない”ってのは欺瞞だと思うけど、年寄りが何かに挑戦することは否定できないと思う。
三浦雄一郎さんの様に、75歳でエベレストに登頂する人は、自分も多少山に登るので、困難さがなんとなく想像できるだけに、素直に尊敬してしまいます。
もちろん僕も、年は経たけど年月が精神に降り積もって無い人は醜いと思います。
いいか悪いかでなく、自分がそれを美しいと思うか、醜いと思うか、価値観ですからね。
「フツーのお年寄り」の定義も難しいと思いますが、テレビで取り上げられるような老人だけじゃなく、経験を積んだお年寄りはスゴイですよね。
70歳の佐野洋子さんからの、フツーのお年寄りへのエールというか、「そのままでいいんです」っていう言葉に思えました。